深共晶溶媒を用いた医薬品原薬の溶解および共結晶化

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タイトル別名
  • Dissolution and crystallization of API cocrystal using deep eutectic solvent

説明

深共晶溶媒(DES)は、水素結合を形成する2種以上の固体もしくは液体から構成された液体である。各成分単体が室温において固体であっても、共晶融解温度が室温より低ければDESは室温において液体となる。DESは有機溶媒の代替として期待されており、さまざまな物質の抽出や合成に関する研究が盛んである。さらに、近年では有機酸や糖からなるDESや3成分系のDESが報告されている。筆者らは医薬品原薬(API)を容易に溶解可能なDESを調製し、APIの溶媒として利用できる可能性を示した。特に難水溶性APIであるタダラフィルにおいて、水の24,800倍もの溶解性が確認された。また、マロン酸を含むDESにカルバマゼピンを分散させたスラリーを調製し、ビーズミルで処理することで、カルバマゼピンをマロン酸との共結晶へ変換することに成功した。本稿では代替溶媒や結晶化におけるDESの有用性について述べたい。

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参考文献 (43)*注記

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