救急医療機関における自傷・自殺未遂レジストリを用いた臨床研究

  • 小林 諭史
    厚生労働大臣指定法人・一般社団法人いのち支える自殺対策推進センター SUBARU健康保険組合太田記念病院救急科 帝京大学大学院公衆衛生学研究科 日本臨床救急医学会自殺企図者のケアに関する検討委員会自傷・自殺未遂レジストリ運営ワーキンググループ
  • 隅 浩紀
    帝京大学大学院公衆衛生学研究科 日本臨床救急医学会自殺企図者のケアに関する検討委員会自傷・自殺未遂レジストリ運営ワーキンググループ
  • 福田 吉治
    帝京大学大学院公衆衛生学研究科 日本臨床救急医学会自殺企図者のケアに関する検討委員会自傷・自殺未遂レジストリ運営ワーキンググループ
  • 秋枝 一基
    SUBARU健康保険組合太田記念病院救急科
  • 三宅 康史
    帝京大学医学部救急医学講座 日本臨床救急医学会自殺企図者のケアに関する検討委員会自傷・自殺未遂レジストリ運営ワーキンググループ

書誌事項

タイトル別名
  • Development of the JAPAN registry of self-harm and suicide attempt: Its prospects in emergency and critical care center nationwide
  • 救急医療機関における自傷・自殺未遂レジストリを用いた臨床研究 : 自傷・自殺未遂レジストリ(JA-RSA)構築と展望
  • キュウキュウ イリョウ キカン ニ オケル ジショウ ・ ジサツ ミスイ レジストリ オ モチイタ リンショウ ケンキュウ : ジショウ ・ ジサツ ミスイ レジストリ(JA-RSA)コウチク ト テンボウ
  • ―自傷・自殺未遂レジストリ(JA-RSA)構築と展望―

この論文をさがす

抄録

<p>自傷・自殺未遂の経験は将来の自殺死亡に関連する重要な単一の予測因子である。医療機関における自傷・自殺未遂の症例登録の仕組みが必要であることは,広く指摘されている。著者らは自傷および自殺未遂に関する全国的なレジストリシステム(JA-RSA)を開発した。2021年にプロトタイプ作成,2022年度より全国の救命救急センターに参加を依頼し,各共同研究機関で症例登録を開始した。JA-RSAの特徴は,わが国初の全国的かつ継続的な自殺未遂症例登録の取り組みであり,救命救急センターへ搬送された患者を対象としている。またJA-RSAは,実効的な自殺対策の施策検討や評価にも貢献することが期待される。登録が進むことで,自殺に至る危険因子や社会情勢の変化によるリスクの同定が可能になる。現在,約60の救命救急センターがJA-RSAに参加しているが,今後は全国約300のセンターの参画を目指し,自傷・自殺未遂の実態把握と積極的な自殺対策に活用していく予定である。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ