コロナ禍における細胞診業務への影響に関するアンケート調査

  • 田路 英作
    森ノ宮医療大学医療技術学部臨床検査学科 日本臨床細胞学会細胞検査士会
  • 伊藤 仁
    東海大学医学部付属病院病理検査技術科 日本臨床細胞学会細胞検査士会
  • 阿部 仁
    がん研究会有明病院臨床病理センター細胞診断部 日本臨床細胞学会細胞検査士会
  • 今枝 義博
    社会福祉法人聖霊会聖霊病院臨床検査技術科 日本臨床細胞学会細胞検査士会
  • 小松 京子
    つくば臨床検査教育・研究センター 日本臨床細胞学会細胞検査士会
  • 佐々木 伸也
    堺市立総合医療センター臨床検査技術科 日本臨床細胞学会細胞検査士会
  • 澁木 康雄
    国立研究開発法人国立がん研究センター中央病院臨床検査科 日本臨床細胞学会細胞検査士会
  • 姫路 由香里
    一般財団法人下越総合健康開発センター病理・細胞診検査課 日本臨床細胞学会細胞検査士会
  • 三宅 真司
    東京医科大学病院病理診断科 日本臨床細胞学会細胞検査士会
  • 山城 篤
    那覇市立病院医療技術部検査室 日本臨床細胞学会細胞検査士会
  • 若狹 朋子
    近畿大学奈良病院病理診断科

書誌事項

タイトル別名
  • Questionnaire-based survey on the impact of the COVID-19 pandemic on cytology service in Japan

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抄録

<p>目的:新型コロナウイルス感染症が世界中に蔓延し,本邦でも社会活動を制限する緊急事態宣言が発出された.本邦におけるコロナ禍の細胞診業務への影響を調査する.</p><p>方法:日本臨床細胞学会細胞検査士会会員に対し,ホームページを通じて業務実態影響調査アンケートを実施した.調査期間は,第 1 回:2020 年 5 月 1 日~2020 年 6 月 1 日,第 2 回:2021 年 5 月 13 日~2021 年 7 月 9 日であった.</p><p>成績:第 1 回は 293 名,第 2 回は 397 名からの回答を得た.初回緊急事態宣言の細胞診業務への影響は大きく,2021 年になっても多くの施設で業務への影響が続いていた.日常業務とは異なる病理細胞診以外の業務内容が増加していた.細胞診検体数が年間で 40%以上も減少がみられた施設が存在していた.がん検診受診数は自治体検診が最も減少していた.細胞診業務での感染対策に課題がある施設が存在した.</p><p>結論:細胞診検体処理のための安全キャビネットの配備や使用方法で十分な対策がなされていない施設があった.がん検診の実施方法にも工夫が必要である.感染症対策を含めた今後の細胞診業務のあり方についての問題が明らかになった.</p>

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