子どものSARS-CoV-2ワクチン接種判断にアレルギー疾患が与える影響に関する調査

書誌事項

タイトル別名
  • INVESTIGATION OF THE IMPACT OF ALLERGIC DISEASE ON CHILDREN'S SARS-CoV-2 VACCINATION DECISIONS
  • コドモ ノ SARS-CoV-2 ワクチン セッシュ ハンダン ニ アレルギー シッカン ガ アタエル エイキョウ ニ カンスル チョウサ

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抄録

<p>【背景,目的】保護者が子どもへのSARS-CoV-2ワクチン接種を判断する際に関連する因子と,子どものアレルギー疾患の併存が与える影響は明らかではない.</p><p>【方法】2021年4月~5月に当院小児科アレルギー外来,および協力小児科診療所3施設を受診した15歳以下の患者の保護者を対象に,横断調査を実施した.調査項目は,アレルギー疾患の有無,SARS-CoV-2ワクチン接種希望とその理由などとした.</p><p>【結果】646件の回答があり,有効回答は568例(88%)であった.子どもへのSARS-CoV-2ワクチンを接種したくないとする回答は38名(6.7%)であった.SARS-CoV-2ワクチンを拒絶する因子は,食物アレルギーの併存と,SARS-CoV-2ワクチンの安全性と予防効果に対する期待度の低評価であった.接種したくない理由は,ワクチンの副反応に対する不安に関係する回答が上位であった.</p><p>【結論】保護者が子どもへのSARS-CoV-2ワクチン接種に関して正しく判断するためには,過剰な不安を抱かないよう,最新かつ正しい情報を得られる環境を創っていく必要がある.特に子どもが食物アレルギーを有する場合,より一層の配慮が必要である.</p>

収録刊行物

  • アレルギー

    アレルギー 72 (9), 1129-1137, 2023

    一般社団法人 日本アレルギー学会

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