鈍的胸部外傷後に発生した内胸動脈仮性瘤破裂の1例

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タイトル別名
  • A case of ruptured internal mammary artery pseudoaneurysm secondary to blunt chest trauma

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抄録

<p>症例は42歳男性,胸痛を主訴に当院へ救急搬送された.胸部X線にて左肺野の透過性低下を認めた.造影CTにて血胸,陳旧性肋軟骨骨折,左内胸動脈の拡張,およびその周囲の血腫を認め,左内胸動脈仮性瘤破裂が疑われた.胸腔ドレーンを留置し約800 mlの血性排液を認めた.血管造影検査を行い左内胸動脈仮性瘤からの活動性出血を確認し,経カテーテル的動脈塞栓術(transcatheter arterial embolization;TAE)を施行した.塞栓術後は再出血を認めず,第12病日に退院となった.退院後2年経過した現在も再発なく健在である.</p><p>鈍的胸部外傷後の内胸動脈仮性瘤破裂は稀である.今回6年7ヵ月前の鈍的胸部外傷に起因すると考えられる内胸動脈仮性瘤破裂の症例を経験した.TAEは内胸動脈仮性瘤破裂に対し低侵襲で効果的な治療法であった.</p>

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参考文献 (25)*注記

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