当科における異物症例の臨床的検討

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  • Clinical study of foreign body cases in our department

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抄録

<p>耳鼻咽喉科は外界と接する領域を扱う診療科で、異物症は頻繁に遭遇する疾患である。異物を主訴に福岡大学病院耳鼻咽喉科を受診した 338 例を後ろ向きに検討したので報告する。対象は 2018 年 1 月から 2020 年 12 月までに異物症のため当科を受診した 338 例である。異物を認めた症例は年齢分布の二峰性を示し、入院を要した症例も同様であった。全体症例で異物の種類は魚骨が多く入院症例も魚骨が最多であるが、入院を要した割合は義歯が最大であった。異物の介在部位は咽喉頭が最多で、そのうち口蓋扁桃が多かった。10 歳未満の小児の場合、介在部位は咽喉頭、種類は玩具が最多であった。14 例が入院を要し、全例で全身麻酔を行った。異物部位や種類の割合は他施設と概ね同等であった。合併症を来しやすい義歯や食道異物に対しての周知が重要であり、異物摘出による副損傷を最小限にするには、総合病院への迅速な紹介が最良と考える。</p>

収録刊行物

  • 耳鼻と臨床

    耳鼻と臨床 68 (6), 394-402, 2022-11-20

    耳鼻と臨床会

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