原発開放隅角緑内障患者が点眼治療中断に至る理由の質的記述的研究

  • 松尾 和枝
    九州大学 大学院 医学研究院 保健学部門 看護学分野

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タイトル別名
  • ゲンパツ カイホウ グウカク リョクナイショウ カンジャ ガ テンガン チリョウ チュウダン ニ イタル リユウ ノ シツテキ キジュツテキ ケンキュウ

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抄録

目的:原発開放隅角緑内障(POAG)患者がどのような理由で点眼治療中断に至るのか,多様な背景や認識,行動,感情等を含め明らかにすることである。 方法:外来受診をしたPOAG患者54名を研究協力者とし,半構造化インタビューを行った。発言内容は,音声データから逐語録を作成し,質的記述的に分析した。 結果:研究協力者全員が点眼治療中断をしたことがあった。点眼治療中断の理由として,【点眼忘れ】【点眼しない】【点眼できない】の3 つのコアカテゴリを抽出し,10 のカテゴリ,22のサブカテゴリを生成した。 考察:POAG患者が,点眼治療中断に至る認識や行動など直接的な理由が明らかとなった。点眼治療中断には,患者自身の意図が介在する場合としない場合,点眼したくても状況によりできない場合があることが明らかとなった。POAG患者の点眼アドヒアランスを改善するためには,詳細かつ個別的な事情を考慮する必要がある。

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