Ovomucoid固定化3 μmキラルカラムを用いるジルチアゼム原薬および製剤中の光学異性不純物と類縁物質の迅速同時定量

書誌事項

タイトル別名
  • Rapid and Simultaneous Determination of Diltiazem Related Compounds Containing Optical Isomer Impurities in the Drug Substance and its Formulations Using a 3 μm Chiral Column Immobilized with Ovomucoid

抄録

<p>キラルな合成医薬品に対しては光学純度の測定・規制が要求され,分析法としてさまざまなキラルカラムを用いたHPLCが利用されている.ジルチアゼムはシングルエナンチオマーとして開発・発売されてから半世紀経過した現在でも広く使用される降圧剤で,光学異性体分離には多糖誘導体系やタンパク質固定化キラルカラムが有効である.なかでも水系の移動相で分析可能なオボムコイド(Ovomucoid, OVM)は,ジルチアゼムに加えその合成中間体のキラル分離にも有効であり,近年,高分離性能化を目的に3 μm充てん剤が開発された.本報では,新たに開発されたOVM 3 μmカラムでのジルチアゼムの光学純度測定の高速化・分析の高性能化について検討した.その結果,ACN/酢酸アンモニウム塩緩衝液(pH 6.0)の混液を用いることで,約2.5分以内でのマイナー対掌体及び主不純物かつ分解物である脱アセチル体の同時迅速評価が可能となった.本法によりジルチアゼム原薬と製剤を評価した結果,両者ともに安定な医薬品であることが分かった.</p>

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 72 (9), 363-368, 2023-09-05

    公益社団法人 日本分析化学会

参考文献 (17)*注記

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