Abstract
古代日本語の音節構造の変遷についての議論に、奈良時代において進行しつつあった語の多音節化傾向を考慮に入れるべきことを述べる。語の多音節化は、従来上代特殊仮名遺の崩壊や音便の発生の背景として指摘されてきたが本稿ではこれがハ行転呼音をも生起せしめた根本原因である事を論証する。語の多音節化は短音節語中心の時代のように一拍一拍を丁寧に発音する必要から話者を解放して日本語音節の内部構造を根本的に変革した。
Journal
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- 名古屋大学国語国文学
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名古屋大学国語国文学 74 1-11, 1994-07-09
名古屋大学国語国文学会
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Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390298278369999744
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- HANDLE
- 2237/0002008268
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- ISSN
- 04694767
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- Text Lang
- ja
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- Data Source
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- JaLC
- IRDB
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- Abstract License Flag
- Allowed