依存症治療専門病棟を持たない精神科病院の看護師が認識する薬物依存症患者への看護の現状と課題―KJ法を用いたインタビュー内容の構造化―

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  • Current Status and Challenges of Nursing Care for Drug Dependent Patients as Perceived by Nurses in Psychiatric Hospitals Without Specialized Dependency Care Units: Structuring the Content of Interviews With Nurses Using the KJ Method

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<p>【目的】依存症治療専門病棟を持たない精神科病院の看護師が認識する薬物依存症患者への看護の現状と課題を明らかにする.</p><p>【方法】14名の看護師への半構造化インタビューを基に,認識・体験の再構築による質的記述的研究.</p><p>【結果及び考察】看護師は,薬物依存症患者の複雑な気持ち・個別性を尊重し自律性の回復に向けて,一人の患者「看護の対象者」として認識しているという,薬物依存症患者への向き合い方の本質が明らかになった.また,看護師は断薬による離脱症状や渇望期に襲ってくる症状と相まって,その苦しさや生きづらさを表現できない薬物依存症患者への対応の困難さの特殊性を強く認識していた.さらに,薬物依存症患者の退院後も多職種のネットワークを活用して〈面〉で支える必要性や,回復過程の複雑さに対して気長な教育的配慮を含めた支援の必要性や司法との連携などの課題が見いだされた.</p>

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