免疫チェックポイント阻害薬開始から1年5カ月後に発症した劇症1型糖尿病の1例

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タイトル別名
  • Fulminant Type 1 Diabetes Mellitus 17 Months after Initiation of Immune Checkpoint Inhibitors

抄録

<p>66歳男性.肺非扁平上皮癌に対して,X-1年5月からニボルマブとイピリムマブを使用していた.X-1年8月のHbA1c 5.2 %,X年10月Y-7日の随時血糖値147 mg/dL,血中C-ペプチド1.76 ng/mLであった.10月Y日に口渇感,多飲,嘔気などを主訴に緊急受診した.随時血糖値1,684 mg/dL,血中C-ペプチド0.09 ng/mL,ケトアシドーシスを認め,免疫チェックポイント阻害薬に関連した劇症1型糖尿病による糖尿病性ケトアシドーシスと診断した.本症例は投与後1年5カ月という長期経過後の発症であることが特徴的である.また1週間で急速にインスリン分泌能が低下したことが確かめられた.本症例の経験から院内で症例検討会を行い,院内免疫関連有害事象アルゴリズムの修正及び逆引きマニュアルの導入,患者への啓発活動と医師への情報共有を行った.当院での取り組みをふまえて報告する.</p>

収録刊行物

  • 糖尿病

    糖尿病 66 (11), 783-789, 2023-11-30

    一般社団法人 日本糖尿病学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390298355901367936
  • DOI
    10.11213/tonyobyo.66.783
  • ISSN
    1881588X
    0021437X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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