Inequalities and Possibilities in Japanese-Peruvian Sports Networks

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  • 日系ペルー人のスポーツ・ネットワークにみる不平等と可能性

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<p>「定住者」という在留資格が新たに設けられた1990年の入管法改正以後、現在に至るまでいわゆる「日系人」の南米からの移入が続いている。来日の目的が、移入現象が見られ始めた当初の「帰国を前提とした短期的労働」(=出稼ぎ)から次第に「日本での長期的滞在・定住」へと変化する中で、日系南米人たちが日本での生活において直面する問題もまた変化してきた。中でも、日本における調整弁的労働力としての構造的位置づけと、所帯をかまえ家族を養育するために「日本の生活」に同期を図り安定化させていかなければならないことと、いつか実現するかもしれない母国への帰還のために文化的・言語的な備えをもしなければならないという、相矛盾する複数の生活課題の調停は、彼らにとって重要な問題として定位し続けている。本報告では、この問題に対して同じサッカーチームのファンであることを共通項としてサークルを全国各地で形成し、それぞれをネットワークでつなぎ合わせることで対処している日系ペルー人たちの事例を取り上げる予定である。当該実践の背景にあって彼らが日本での生活において直面している問題を浮き彫りにしつつ、スポーツがもつ意味について議論したい。</p>

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