非脂肪性軟部腫瘍の良悪性鑑別における超音波検査の有用性

抄録

<p>軟部腫瘍における超音波検査の有用性についての報告が散見されるが,良悪性鑑別について確立された手法は無い.脂肪性腫瘍は特徴的な超音波所見により,診断の感度,特異度が高いとされるため脂肪性腫瘍を除外して悪性腫瘍のリスク因子の同定とスコアリングシステムの作成を行った.超音波検査が施行された軟部腫瘍および類似疾患の内,良性脂肪性腫瘍と組織学的診断の無いものを除く83例(良性59例,悪性24例)について年齢,性別,サイズ,組織型,腫瘍の形状,辺縁の性状,内部の性状,エコー輝度,腫瘍内部の血流を検討した.同定されたリスク因子から新たなスコアリングシステムを作成した.ROC解析でサイズによる良悪性のカットオフは40.5 mmであった.サイズ,辺縁の性状,内部の性状,内部の血流が有意なリスク因子であった.新たなスコアリングシステムの感度は67%,特異度は83%,AUC=0.80であり良悪性鑑別に有用であると考えられた.</p>

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参考文献 (16)*注記

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