Tomato brown rugose fruit virusの宿主範囲および病原性

書誌事項

タイトル別名
  • Host range and pathogenicity of tomato brown rugose fruit virus

抄録

<p>海外のトマト等ナス科作物での発生と被害が拡大しているtomato brown rugose fruit virus(ToBRFV)について,日本への侵入抑制と発生時の早期発見に資する情報を収集するため,特に日本国内で広く栽培されている市販トマト品種を中心に,ピーマン,ナス,ジャガイモ等ナス科作物の各品種や,ウイルス検定に用いられる植物,雑草等を対象として,全身感染性と病徴を調査した.トマトのTm-1およびピーマンのL遺伝子はToBRFVに対し有効で全身感染を阻止したが,トマトのTm-2a型品種では抵抗性が機能せずモザイク等を発症した.ナス科の作物,雑草では,調査した範囲で多くの種・品種で全身感染してモザイク等を発症することが示され,一方でナスのようにほぼ無病徴で全身感染する種も見いだされた.ToBRFVの国内侵入および拡散防止には,ナス科植物の直接被害だけでなく,ナス科雑草等を介した種子伝染による拡散経路にも注意する必要がある.</p>

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参考文献 (26)*注記

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