魚骨の誤嚥により閉塞性肺炎を呈し,気管支鏡下に魚骨を除去した1例

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  • A Case of Fish Bone Removed by the Bronchoscopy

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抄録

<p>背景.気道異物の症例は遷延する咳嗽など慢性の症状で外来を受診する症例が多い.今回,2年前に誤嚥した魚骨を気管支鏡下にて除去し得た1例を経験したため,文献的考察を加えて報告する.症例.症例は71歳女性,主訴は慢性咳嗽.20XX年10月に胸部CTで左上葉無気肺および左上葉支に内部に線状の高吸収域を認める腫瘤を認めた.結果.気管支鏡検査で左上葉支に魚骨を認めた.気道出血のリスクを考慮し,呼吸器外科バックアップのある高次医療機関へ紹介し,気管支鏡下に魚骨の摘出を施行した.処置中に出血を認めたため,止血しつつ把持鉗子で魚骨を抜去した.結論.慢性咳嗽を主訴に来院した症例では,誤嚥の詳細な問診とCTを主とする早期の画像検査が重要である.また,魚骨を抜去する際は気道出血を想定し,術前の検査と準備が重要である.</p>

収録刊行物

  • 気管支学

    気管支学 45 (6), 413-418, 2023-11-25

    特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会

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