当院における乳房MRIガイド下生検の導入について~遺伝性乳癌卵巣癌診療への重要性~

DOI
  • 岩本 奈織子
    がん・感染症センター都立駒込病院 外科(乳腺)
  • 鈴木 瑞佳
    がん・感染症センター都立駒込病院 放射線科
  • 高木 康伸
    がん・感染症センター都立駒込病院 放射線科
  • 堀口 慎一郎
    がん・感染症センター都立駒込病院 病理科
  • 有賀 智之
    がん・感染症センター都立駒込病院 外科(乳腺)

書誌事項

タイトル別名
  • Initial clinical experience with MRI-guided breast biopsy: the importance of MRI-guided biopsy in the treatment of hereditary breast and ovarian cancer syndrome

抄録

<p> BRCA1/2遺伝学的検査は,PARP(Poly ADP-ribose polymerase)阻害薬のコンパニオン診断から遺伝性乳癌卵巣癌(hereditary breast and ovarian cancer;HBOC)の診断まで広く晋及しつつある.今後,BRCA1/2遺伝学的検査数の増加と,それに伴いBRCA1/2病的バリアント保持者の増加が見込まれる.BRCA1/2病的バリアント保持者では,年に1回の乳房造影MRI検査でのサーベイランスが推奨されている.MRIでのみ描出される病変に対しては,MRIガイド下生検(MRI-guided vaccuum-assist biopsy;MRI-VAB)が必要となるため,MRIを行う際にはMRI-VABが可能な施設との連携が望ましいとされている.しかしながら,実際に保険診療でMRI-VABを行っている施設は少ない.当院では2022年6月からMRI-VABを開始し,2023年5月までの期間においてMRI-VABを6例に施行した.患者の年齢は30~60代であり,半数は悪性であった.1例は,BRCA2病的バリアント保持者で非浸潤性乳管癌(ductal carcinoma in situ;DCIS)と診断されたHBOC症例であった.今回,われわれはMRI-VABの導入時に必要であった準備と過程を報告する.</p>

収録刊行物

  • 遺伝性腫瘍

    遺伝性腫瘍 23 (3), 114-118, 2023-12-15

    一般社団法人 日本遺伝性腫瘍学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390298466310075008
  • DOI
    10.18976/jsht.23.3_114
  • ISSN
    24356808
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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