微小循環障害は剖検でみることができるか?~血栓性微小血管障害症例からみた考察~

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タイトル別名
  • Can microcirculatory disturbances be revealed at autopsy?~A case and review of TMA~

抄録

<p>血栓性微小血管障害(thrombotic microangiopathy: TMA)とそれに関連する疾患において,病理解剖では組織学的微小血栓の存在を検索する.しかし,みつからない臓器や症例にも遭遇する.血栓性血小板減少性紫斑病(thrombotic thrombocytopenic purpura: TTP)を含むTMAは,血小板の減少,微小血管症性の溶血性貧血,臓器障害の3つの特徴を持つ疾患群である.TMAの病理組織学的特徴は,微小血管内皮細胞の障害と血小板血栓の形成であるが,フィブリン血栓も存在することがあり,また血栓がないケースもある.ここでは,TTP症例で腎の微小血栓が観察されなかった事例を通じて,TMA疾患における病理学的組織障害の理解と考えられる病態の推定について考察する.</p>

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