骨転移キャンサーボードの実施により早期の日常生活動作の獲得が可能であった両側大腿骨髄内釘固定術後の一症例
書誌事項
- タイトル別名
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- A Case of Bilateral Femoral Bone Metastases after Bilateral Femoral Intramedullary Nailing That Enabled Early Acquisition of Activities of Daily Living Through Implementation of Bone Metastasis Cancer Board
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抄録
<p>【目的】両側大腿骨骨転移に対して両側大腿骨髄内釘固定術を施行された患者に対して,骨転移キャンサーボードの実施により術後早期の疼痛コントロールや合併症の予防が可能となり,早期離床・日常生活動作の獲得につながった症例を経験したので報告する。【症例紹介】肺腺がん,両側大腿骨骨転移,脊椎転移,腸骨転移を有する80代女性であった。両側大腿骨髄内釘固定術の施行後に全身治療を実施予定であった。【治療プログラムと経過】安静度は術後翌日より全荷重可能であり,1回40分,週5日の運動療法を経過に応じて実施した。骨転移キャンサーボードでは治療方針や安静度,疼痛コントロールや在宅復帰に向けた退院調整について,術前と術後の2回協議された。【結果】術後合併症の発症はなく,疼痛は術後の骨転移キャンサーボードにて協議された疼痛コントロール方針の実施により改善が得られた。また,疼痛の緩和に伴い身体機能および日常生活動作の改善が早期に達成でき,早期の全身治療の開始および自宅退院が可能となった。【結論】骨転移キャンサーボードの実施は,大腿骨骨転移に対する外科的治療を検討されるがん患者の症状のコントロールや身体機能・日常生活動作の早期改善に対して有用である可能性がある。</p>
収録刊行物
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- 理学療法学
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理学療法学 50 (6), 246-250, 2023-12-20
一般社団法人日本理学療法学会連合
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390298521583983488
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- ISSN
- 2189602X
- 02893770
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可