豚舎汚水処理方式の違いによる物質フローと温室効果ガス排出量の推計

書誌事項

タイトル別名
  • Estimation of material flow and greenhouse gas emissions from different piggery sewage treatment methods at the swine manure treatment system

抄録

<p>家畜ふん尿処理は温室効果ガスの発生源であり,処理施設の建設段階,運用段階での投入資材に由来する間接的な要因とふん尿中の有機物や窒素の処理過程で排出される直接的な要因から排出されている。 養豚農家のふん尿処理システムは,多くの場合で堆肥化処理と浄化処理の組み合わせであるが,畜舎より搬出されるふん尿の固形分と尿汚水の量や性状に応じた施設構成が検討されている。固液分離機の導入は,浄化処理施設の曝気槽に流入するBOD(生物化学的酸素要求量)負荷を低減できるが堆肥化処理する固形物量が増える等,ふん尿処理での固形分と尿汚水のフローを変化させることから,その有無や位置の違いはふん尿処理に伴う温室効果ガス排出量に影響すると考えられる。本研究では,ふん尿処理システムでの固液分離機の利用および処理方式の違いによる物質フローの変化と温室効果ガス排出量を明らかにするために,肥育豚2,000頭規模の養豚場のふん尿処理システムについてライフサイクルアセスメント手法を用いたシナリオ分析を行った。ふん尿混合方式と汚水脱水方式および汚泥脱水方式の比較から,浄化施設に固液分離機を導入する場合には,汚水と汚泥を同時に固液分離する汚水脱水方式で温室効果ガス排出量が約26%削減されたが,汚泥脱水方式で約17%増加することが明らかとなった。</p>

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