奇形歯による外歯瘻および内歯瘻を形成した若齢犬の1例

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タイトル別名
  • A Case of Tooth Malformation Complicated by External and Internal Dental Fistulas in a Young Dog
  • キケイシ ニ ヨル ガイシロウ オヨビ ウチバロウ オ ケイセイ シタ ジャクレイケン ノ 1レイ

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抄録

<p>下顎皮膚に認めた難治性の腫瘤を主訴に3歳のトイプードルが来院した。来院時には腫瘤周囲に複数の瘻孔を形成しており,活動性や食欲の低下が認められた。瘻孔の浸出液よりPasteurella multocida が分離同定されたため,歯科疾患を疑い,全身麻酔下で口腔内の精査を実施した。その結果,両側下顎第1後臼歯の奇形歯の存在と,歯科X線写真における歯根周囲の重度の骨透過像を認めた。以上より,下顎皮膚の病変は奇形歯による外歯瘻と診断し抜歯を行った。術後経過は良好である。本症例により,顎顔面の皮膚に炎症性病変を認めた場合,若齢であっても歯科疾患の可能性を想定し,鑑別のため口腔内の精査及び歯科X線撮影による評価を実施する必要があると考えられた。</p>

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