鈍的外傷による頸横動脈損傷に対して外科的止血術を施行した1例

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  • Blunt transverse cervical artery injury required operative management

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抄録

〔要旨〕〕鈍的頸横動脈損傷に対して外科的止血術を施行した1例を経験したので報告する。70歳,男性。軽四輪自動車運転中にガードレールに衝突し,受傷。右頸部鎖骨上に手拳大の血腫と気管偏位を認めた。頸部造影CT検査にて造影剤漏出像を伴う血腫を認めた。止血ならびに血腫除去による早期抜管を目的とし,外科的止血術の方針とした。右胸鎖乳突筋前縁と右鎖骨上に皮膚切開を置き血腫を除去したところ,頸横動脈損傷を認めたため結紮止血した。鈍的頸横動脈損傷は早期の気道確保と適切な止血が重要である。止血法としては経動脈塞栓術(trans arterial embolization;TAE)と外科的止血術があり,血管の損傷形態,合併する他部位損傷の有無,バイタルサイン,TAEにかかわる環境がその決定において重要である。

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