右大腿部切断術を要した経皮型Vibrio vulnificus感染症による敗血症性ショックの1例

DOI
  • 本田 和寛
    国立国際医療研究センター (NCGM) 病院 救命救急センター・救急科
  • 松田 航
    国立国際医療研究センター (NCGM) 病院 救命救急センター・救急科
  • 船登 有未
    国立国際医療研究センター (NCGM) 病院 救命救急センター・救急科
  • 山本 真貴子
    国立国際医療研究センター (NCGM) 病院 救命救急センター・救急科
  • 植村 樹
    国立国際医療研究センター (NCGM) 病院 救命救急センター・救急科
  • 小林 憲太郎
    国立国際医療研究センター (NCGM) 病院 救命救急センター・救急科
  • 福島 憲治
    国立国際医療研究センター (NCGM) 病院 救命救急センター・救急科
  • 佐々木 亮
    国立国際医療研究センター (NCGM) 病院 救命救急センター・救急科
  • 木村 昭夫
    国立国際医療研究センター (NCGM) 病院 救命救急センター・救急科

書誌事項

タイトル別名
  • A case report of septic shock due to percutaneous Vibrio vulnificus infection that caused right thigh amputation

この論文をさがす

抄録

<p>アルコール性肝硬変を基礎疾患にもつ53歳の男性。潮干狩りに出かけた際に海水中の岩で右下肢を擦りむき, 3日後の夜間に同部位の疼痛を自覚した。2日間鎮痛薬で経過を見ていたが症状の改善が得られず, 右下肢痛を主訴に救急要請した。初診時, ショックバイタルで多量の輸液を実施したが血圧の維持はできず, 乳酸値8.9mmol/Lと高値で, 右下肢軟部組織感染症による敗血症性ショックと診断し, 昇圧薬, 抗菌薬治療を開始した。その後, 血液培養検査と創部培養検査からVibrio vulnificusを検出し, 循環管理, 人工呼吸器管理, 抗菌薬投与を含めた集中治療によりショックを離脱し, 第6病日には抜管に至った。その後も日々創部の洗浄を行ったが, 創部周囲の壊死は進行した。数回にわたるデブリドマンを施行したが, 下肢温存は困難と判断して, 第30病日には右大腿部切断術を施行し, 第91病日に義足作成のため他院に転院した。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ