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- 中川 晃成
- 龍谷大学
書誌事項
- タイトル別名
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- The Logic, and its origin, that allows discarding the role of the confluence area of the three major subsidiary streams of the Yodo-river as a retarding basin
抄録
淀川水系の三川合流部に本来的に必須であるべき遊水機能の排除は、沖野忠雄らが1894年「淀川高水防禦工事計画意見書」において提唱した。本研究では、淀川改良工事の指導原理となったこの意見書における立論の妥当性を検証した。沖野らは、巨椋池が淀川に持つ効用は「軽微なりと云うを得ずと雖も、亦、其水利に大関係ありと云うを得ず」と断じ、「大池(巨椋池)閉鎖の策を献ずる」ことを結論した。その際、論拠に据えたのが出水時の巨椋池の貯留水量の量的評価である。算出にあたっては、巨椋池と琵琶湖について湛水率と流入流出比を定義し、この両数値が正比するとの仮定を置いたが、これは誤った推論であった。さらに、沖野らは巨椋池の遊水機能は「瀬田川を遮断する方案に及ばさる遠きもの」と論じた。実際には、琵琶湖と巨椋池が有する遊水機能は互いに異なる河水に対して及ぶものであり、両者はそもそも代替関係にない。沖野らが意見書で示した淀川水系の治水の考え方はその後も踏襲され続け、その影響は今も強く及んでいる。
収録刊行物
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- 水資源・環境研究
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水資源・環境研究 36 (2), 105-115, 2023-12-30
水資源・環境学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390298668088913920
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- ISSN
- 18839398
- 09138277
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可