腸重積を伴う小腸inflammatory myofibroblastic tumorの1例

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タイトル別名
  • A Case of Small Bowel Inflammatory Myofibroblastic Tumor with Intussusception
  • チョウジュウ セキ オ トモナウ ショウチョウ inflammatory myofibroblastic tumor ノ 1レイ

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抄録

<p>炎症性筋線維芽細胞性腫瘍(inflammatory myofibroblastic tumor:IMT)は炎症細胞の著明な浸潤を伴う筋線維芽細胞様紡錘形細胞の増殖を特徴とする腫瘍性病変である.症例は71歳,男性.2カ月前から続く腹痛を主訴に当院を紹介受診した.腹部CTで回腸に漸増性に造影される30mm大の軟部腫瘍を認め,腫瘍を先進部として腸重積を生じていた.腹部MRIではT1・T2強調画像でともに低信号を呈し,線維成分主体の腫瘍が疑われた.手術では回盲部より70cm口側に腸重積を伴う3cm大の小腸腫瘍を認め,腹腔鏡下小腸部分切除を行った.病理組織学的には束状の膠原線維を介在しながら,リンパ球や形質細胞,好酸球などの炎症性細胞浸潤,異型に乏しい紡錘形細胞の増殖が認められ,IMTと診断された.IMTは稀に遠隔転移をきたすことがあるため,WHOの軟部組織腫瘍分類では良悪性中間腫瘍に分類されている.</p>

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参考文献 (16)*注記

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