慣行共有事業体が造林を選択した要因(論文)(特集 農林業センサスは林業の何を明らかにしうるか?)

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Factors in Choosing Afforestation by Customary Holding Entities (Academic Article) (Special Feature: What“Census of Agriculture and Forestry”can Reveal about Forestry?)
  • A Micro-data Analysis of the 2000 Census of Agriculture and Forestry
  • 2000年農林業センサスのミクロデータ分析から

抄録

本研究では、権利者ルールおよび集団規模と人工林率との間の関係を調べた。分析には、2000年農林業センサスの慣行共有事業体に関するミクロデータを利用した。分析方法として、まず、4タイプの権利保有者ルールごと、ならびに集団規模階層ごとに人工林率のヒストグラムを作成した。次いで、3値の多項ロジスティック回帰モデルを用いて、人工林率とこれらの要因との関係を評価した。その結果、集団規模が大きいほど人工林率が高いことが明らかになった。また、新規加入不可かつ離村失権しないという権利者ルール(持分権型)の場合に、人工林率が低いことが分かった。大規模集団ほど人工林率が高い理由としては、造林に必要な労働力の調達が比較的容易であることが考えられる。また、持分権型を採用した集団の多くでは、資源とルールの両方に対するメンバーの関心が低下していたものと考えられる。

収録刊行物

  • 林業経済

    林業経済 76 (9), 1-21, 2023

    一般財団法人 林業経済研究所

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390298668092584320
  • DOI
    10.19013/rinrin.76.9_1
  • ISSN
    21896801
    03888614
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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