阿武単成火山群, 宇生賀盆地から採取したコア試料の層序と年代

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タイトル別名
  • Stratigraphy and age of sediment cores from the Ubuka Basin in Abu monogenic volcanoes, western Honshu, Japan

抄録

宇生賀盆地は、阿武単成火山群に属する火山に囲まれた低地であり、最終氷期以降の環境変遷を記録している。この低地の埋積過程ならび鍋山スコリア丘と堀越溶岩の形成年代を明らかにするため、8カ所から計10本のコア試料を採取した。そのうち地点fの泥炭層でのみK-Ahテフラ(約7.3cal ka BP)が検出され、その堆積速度は深度225~120cmが0.35mm/yr、120~85cmが0.06mm/yr、85~63cmが0.10mm/yrである。地点gは2層準の14C年代から得た堆積速度(0.25mm/yr)をそれぞれ上下に外挿すると、約27cal ka BPから約0.6cal ka BPに及ぶが、K-Ahは検出できず、その前後に堆積中断があった可能性がある。鍋山スコリア丘と堀越溶岩の形成に伴う明確な堆積環境の変化は認められず、今後、低地周辺部のコア試料を詳しく検討すべきである。

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