閉塞性血栓血管炎に 2 型ヘパリン起因性血小板減少症を続発し右下肢切断に至った65歳女性の 1 例

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  • 症例報告 閉塞性血栓血管炎に2型ヘパリン起因性血小板減少症を続発し右下肢切断に至った65歳女性の1例
  • ショウレイ ホウコク ヘイソクセイ ケッセン ケッカンエン ニ 2ガタ ヘパリン キインセイ ケッショウバン ゲンショウショウ オ ゾクハツ シ ミギ カシ セツダン ニ イタッタ 65サイ ジョセイ ノ 1レイ

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抄録

症例は 65 歳女性。約 1ヵ月前からの四肢末端の色調変化と仏痛を主訴に受診し入院した。 未分画ヘパリンとアルプロスタジルの点滴投与での治療を開始したが,右下肢を中心に虚血症状が悪化し,血行再建術を施行したが症状はさらに進行した。第 10 病日に血小板数が 47000/μLに減少したため 2 型ヘパリン起因性血小板減少症として抗凝固薬をアルガトロバンに変更したが,右下肢の阻血は進行し大腿以下を切断 した。その後も指趾の虚血は持続したが,四肢末端以外には血管異常所見を認めなかったため,60 歳以上の女性という非典型例ではあったが閉塞性血栓血管炎と診断した。疾患の診断に至る前に治療薬の副作用が出現したときは,副作用の発見が難しくなることがあり,注意が必要である。

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