症例報告 治療抵抗性を示しケトアシドーシスが遷延したSGLT2阻害薬投与中の正常血糖ケトアシドーシスの1例

  • 澤村 俊孝
    浅ノ川総合病院 内科 福井県立病院 内分泌・代謝内科 金沢大学附属病院 内分泌・代謝内科
  • 横山 拓也
    福井県立病院 内分泌・代謝内科
  • 高岸 里咲
    福井県立病院 内分泌・代謝内科
  • 岡本 拓也
    福井県立病院 内分泌・代謝内科 金沢大学附属病院 内分泌・代謝内科
  • 勝田 裕子
    福井県立病院 内分泌・代謝内科 金沢大学附属病院 内分泌・代謝内科

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  • 治療抵抗性を示しケトアシドーシスが遷延したSGLT2阻害薬投与中の正常血糖ケトアシドーシスの 1 例
  • ショウレイ ホウコク チリョウ テイコウセイ オ シメシ ケトアシドーシス ガ センエン シタ SGLT2 ソガイヤク トウヨ チュウ ノ セイジョウ ケットウ ケトアシドーシス ノ 1レイ

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症例は 21 歳男性。19 歳時に 2 型糖尿病と診断されビルダグリプチン・メトホルミンの内服にて加療されていた。感冒によるシックデイ時に血糖の高値を認めたことより, かかりつけ医にて X- 4 日にカナグリフロジン 100 mg の内服が開始された。X- 2 日より嘔気・嘔吐が出現し,X日より呼吸苦が生じたため救急外来を受診した。血糖は 206 mg/dL であったが尿ケトン強陽性であり,動脈血ガス分析にて著明な代謝性アシドーシスを認めたことより正常血糖ケトアシドーシスと診断した。5 g/h の糖質負荷と十分量のインスリン投与を経静脈的に行ったが,治療開始後 12 時間にわたり代謝性アシドーシスが改善せず,重炭酸の投与を行った。最終的に糖質負荷量を大きく増量することでケトアシドーシスの改善を認めた。改善後も十分な糖質摂取およびインスリン投与を行ったにも関わらず血中・尿中ケトン体の正常化に 10 日間要した。

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