睡眠時ブラキシズムの発生に関連した心拍変動特性の評価
抄録
<p>口腔の状態を良好に保つことは全身的な健康の維持においても重要である.口腔の状態に悪影響をもたらす一因として,睡眠時ブラキシズム(SB)がある.SBとは睡眠中に起こる歯ぎしりやくいしばりであり,咬耗,歯の破折,歯周病の増悪などを引き起こす.SBの診断には咬筋筋電図を用いる方法があるが,歯科臨床の現場で用いられることはほとんどない.先行研究において,SB発生前には交感神経が優位になり,心拍数が上昇することが報告されている.そこで本研究では,SBの発生に関連した心拍変動特性を明らかにし,心拍変動を用いてSB発生の予測モデルを構築することを目的とした.ここでは,ウェアラブル心拍計を用いて計測された男性健常者20名(38±11歳)の睡眠時の心拍変動時系列,および,脳波を用いて評価された睡眠段階とSB発生時刻を解析した.5分ごとに心拍変動指標を計算し,それらを特徴量として入力するニューラルネットワークモデルを用いて,SB発生の有無を予測した.ニューラルネットワークモデルの予測精度を,PR (Precision-Recall)曲線を用いて評価した.PR曲線の平均AUCは0.91であったことから,心拍変動のみを用いても,SB発生を高い精度で予測できる可能性が示された.また,SB発生に伴いmeanNNの減少と,LFの増加傾向が見られたことから,SB発生と交感神経の過剰亢進の関連性が示唆された.</p>
収録刊行物
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- 生体医工学
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生体医工学 Annual61 (Abstract), 158_2-158_2, 2023
公益社団法人 日本生体医工学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390298820567221120
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- ISSN
- 18814379
- 1347443X
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可