TAVI 人工弁漏れ流れモデルでの血栓形成の可視化とその流れ場のCFD解析

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抄録

<p>大動脈弁狭窄症の治療法として経カテーテル大動脈弁留置術(TAVI)が普及しつつあり,弁周囲漏れ流れ(PVL)での血栓形成が指摘されているものの,その詳しい形成機構はわかっていない.著者らは人工弁での逆流をモデル化した形状(TAVI PVLモデル)で,血栓形成の可視化実験を行い,この隙間があることで血栓形成が促進されること,後流となる低せん断速度領域に血栓が形成することを明らかにしているが,せん断速度場の変化による血栓形成については検討されていない.そこで本研究では,形状の異なるTAVI PVLモデルによる可視化実験やCFDを用いた流動解析から,せん断速度場等の変化が,血栓の形成位置,形成速度,形成時間などに与える影響を調べた.実験では,隙間を与えた透明アクリルのオリフィスパイプ流れの中で,レーザーシートを用いた血栓の可視化実験を行い,その光量分布から高濃度の血栓生成分布を求めて,血栓生成面積やその時間変化から血栓生成速度を算出した.その結果,(1)血栓形成時間の計測から,隙間部から血栓形成が始まっていること,(2)血栓形成速度については,形状変化によるせん断速度の影響を受けつつ,隙間の変化によっても変化すること,(3)CFD解析から軸対称の形状ではあるものの,流れの3次元性による効果による後流渦の変化などから形成位置に影響することが示唆された.</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 Annual61 (Abstract), 247_2-247_2, 2023

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390298820567316608
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual61.247_2
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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