定常状態視覚誘発電位の振幅の経時変化による両眼視の個人特性評価

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抄録

<p>【目的】開発したヘッドセット型脳波計を用いて定常状態視覚誘発電位(SSVEPs)の振幅を計測し,SSVEPs振幅の経時変化から個人の両眼での見え方の特性を評価した.本発表では独立成分分析(ICA)を適用して解析を行ったため報告する.【対象と方法】脳波データセットは先の報告(第60回生体医工)と同じものを用いた.両眼の矯正視力が1.0以上の17名(39.5±10.2歳,男性15名,利目右11名)を対象とし,両耳朶基準でPO7,O1,Oz,O2,PO8,F3,Fz,F4の脳波をヘッドセット型脳波計(TOKAI Orb,東海光学製)で計測した.刺激は,両眼,右眼,左眼の各条件で下半視野(8.6°×4.3°)に周波数15Hzで反転する二重丸画像を,各条件5s×4回をランダムな順に4回ずつ計16回呈示した.計測データについてICAで後頭に活動が観察された成分のみを抽出し,フーリエ変換を用いて各TrialでのSSVEPs振幅を求め,両眼条件の振幅AB,右眼条件の振幅AR,左眼条件の振幅ALとし,両眼効果AB/((AR+AL)/2),左右バランスmax(AR/AL,AL/AR)を算出した.各被験者でABが最大となる電極について両眼効果と左右バランスの経時変化を解析した.【結果】各被験者のTrialに関するABの減少傾向(傾き)は,各被験者の両眼効果の平均と有意に正の相関を示した(p<0.05).【結論】SSVEPs振幅減少と両眼効果の減少の程度に個人の両眼視の特性(疲れやすさ)が反映されている可能性が示唆された.</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 Annual61 (Abstract), 289_2-289_2, 2023

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390298820567365376
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual61.289_2
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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