脳と脳脊髄液の自動抽出・領域分割とAI-CAD
-
- 山田 茂樹
- 名古屋市立大学 脳神経外科学講座 東京大学大学院情報学環 生産技術研究所 洛和会音羽病院 正常圧水頭症センター
-
- 伊藤 広貴
- 富士フイルム株式会社 メディカルシステム開発センター
-
- 松政 宏典
- 富士フイルム株式会社 メディカルシステム開発センター
-
- 伊井 仁志
- 東京都立大学大学院システムデザイン研究科 機械システム工学域
-
- 前田 修作
- 大阪大学大学院基礎工学研究科 機能創成専攻生体工学領域 生体機械学講座 バイオメカニクス研究室
-
- 武石 直樹
- 大阪大学大学院基礎工学研究科 機能創成専攻生体工学領域 生体機械学講座 バイオメカニクス研究室
-
- 大谷 智仁
- 大阪大学大学院基礎工学研究科 機能創成専攻生体工学領域 生体機械学講座 バイオメカニクス研究室
-
- 谷川 元紀
- 名古屋市立大学 脳神経外科学講座
-
- 渡邉 嘉之
- 滋賀医科大学 放射線医学講座
-
- 和田 成生
- 大阪大学大学院基礎工学研究科 機能創成専攻生体工学領域 生体機械学講座 バイオメカニクス研究室
-
- 大島 まり
- 東京大学大学院情報学環 生産技術研究所
-
- 間瀬 光人
- 名古屋市立大学 脳神経外科学講座
説明
<p>【背景・目的】我が国では3D MRI画像から内側側頭部脳領域の萎縮度を評価するVSRADが脳ドック等で広く使われてきた。2020年に発売されたSYNAPSE VINCENTの脳区域解析アプリは脳と脳脊髄液をAIで26区域に自動分割できる。2022年より運用が始まったクラウド型AI開発支援サービスSYNAPSE Creative Space (CS)は特定関心領域を抽出し、病的所見の有無を自動判定するAIを医療者自らが作成できる。これらを活用した医療・脳ドックの未来を紹介する。【方法】健常成人133人に3T MRIで3D T1-MPRAGE画像を撮影。脳区域解析アプリで、前頭葉、頭頂葉、側頭葉、後頭葉、海馬、小脳、脳幹等21領域と、各脳室、くも膜下腔の5区域に自動分割、体積割合を算出し、局所脳と髄液の加齢性変化を検証。SYNAPSE CSで特発性正常圧水頭症(iNPH) に特徴的な画像所見DESHを自動判別すべく、頭蓋内CSF、脳室とくも膜下腔2領域の領域分割と脳室拡大(VD)、高位円蓋部・正中くも膜下腔狭小化(THC)、シルビウス裂開大(SFD)の自動判定を推論。【結果】20歳以降加齢とともに大脳皮質灰白質は直線的に減少し、大脳辺縁系等の皮質下灰白質は維持され、白質は40代までわずかに増加後、急速に減少。一方、くも膜下腔は直線的に増加し、脳室は60代以降に増加。SYNAPSE CS によるiNPHのDESH、VD、THC、SFDの定量的自動判定は十分な精度であった。【結語】従来、「脳委縮」や「DESH」は医師の主観で評価されてきたが、今後はAIを活用した各脳区域の体積割合による脳委縮やDESHの自動判定など、数値で客観的に評価される。</p>
収録刊行物
-
- 生体医工学
-
生体医工学 Annual61 (Proc), 319-321, 2023
公益社団法人 日本生体医工学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390298820567462784
-
- ISSN
- 18814379
- 1347443X
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可