聞き手への行為要求表現と程度副詞 : 共起制限理由の再検討

川端 元子

doi:10.18999/nagujj.86.78

聞き手への行為要求表現と程度副詞 : 共起制限理由の再検討

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川端元子

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キキテエノコウイヨウキュウヒョウゲントテイドフクシキョウキセイゲンリユウノサイケントウ

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抄録

本稿は、程度副詞が聞き手への行為要求文と共起しにくい理由について検討した。検討の結果、程度副詞の表す情報は程度副詞の序列によって成立する程度性のスケールによって規定されていることがわかった。そのため、スケールが未設定である未実現の事態については話し手聞き手期で情報を共有できず、程度に関する情報が確定的になれないことが、共起制限の主たる理由であった。