生徒の問題行動に対する教師の問題観

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タイトル別名
  • Teachers’ Perspectives on Students’ Problematic Behavior
  • Constructing a Model Based on Teachers’ Narratives of Student Guidance

抄録

教師は,明確な指導方法がない生徒指導実践の中で,個々の生徒の状況に応じた指導をその都度行う必要がある。しかし近年,生徒の問題が複雑化してきたことで,生徒指導の実践が困難になってきている。加えて,生徒指導実践の根幹となる教師の視点や前提,つまり問題観の検討が,その重要性に比して,乏しいのが現状である。そこで本研究は,中学生の問題行動に対する教師3 名の語りから,教師の問題観を探索した。語りを質的に分析した結果,教師が問題視する〈問題行動〉と〈問題に至る背景要因〉が明らかとなった。またそれらを問題観として解釈しうるモデルが見いだされた。すなわち,【時間的観点】(今この場にとって問題/将来にとって問題),【問題対応意欲】(諦める/粘る)という二つの軸からなる,生徒指導における問題観モデルである。このモデルは,教師の省察や協働の足場を提供するものであり,生徒指導実践を負担に感じている教師の視点を可視化することに役立つと考えられる。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390298820574459008
  • DOI
    10.24525/jaqp.23.special_s46
  • ISSN
    24357065
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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