遷延する難治性湿性咳嗽を主訴に受診した黄色爪症候群の2症例

  • 坂本 篤彦
    原土井病院 総合診療科 国立病院機構小倉医療センター 呼吸器内科
  • 木下 義晃
    国立病院機構小倉医療センター 呼吸器内科
  • 日高 孝子
    国立病院機構小倉医療センター 呼吸器内科
  • 林 純
    原土井病院 総合診療科

書誌事項

タイトル別名
  • 症例報告 遷延する難治性湿性咳嗽を主訴に受診した黄色爪症候群の2症例
  • ショウレイ ホウコク センエン スル ナンチセイ シッセイ セキソウ オ シュソ ニ ジュシン シタ キイロ ツメ ショウコウグン ノ 2 ショウレイ

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説明

症例 1 は 72 歳女性。3 年前から湿性咳嗽が続き,複数の医療機関で加療を受けるも改善せす紹介受診となった。成長遅延した黄色の肥厚した爪と下腿浮腫が認められ,胸部CT上気管支拡張・細気管支炎・少量の胸水貯留が認められたことから三徴のそろった黄色爪症候群と診断された。症例 2 は 70 歳女性。1 年前から湿性咳嗽が続き改善しないため紹介受診となった。成長の遅延した黄色の爪が認められ,胸部CT上気管支拡張と細気管支炎が認められたことから黄色爪症候群と診断された。黄色爪症候群に伴う慢性咳嗽に対しては有効性の確立した薬物療法はなく症状が遷延することが少なくない。 察にて黄色爪が認められた場合は重要な診断の手がかりとなる 0 本症候群は爪症状や胸水貯留を契機に受診し診一三断に至った報告が多いが,遷延する気道症状を呈する場合にも鑑別疾患として念頭におくべきと考えられた。

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