術前腰椎CTを活用した簡便な骨粗鬆症判定の試み

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タイトル別名
  • Preoperative Osteoporosis Screening Using Thoracolumbar Computed Tomography with Asynchronous Calibration

抄録

<p>はじめに:骨強度の評価は脊椎手術の治療戦略を立てる上で極めて重要であるが,DXA法による骨密度検査は全ての施設で簡便に施行できる検査ではなく,骨粗鬆症評価なしに手術に至ることも少なくない.そこで今回我々は椎体CT Hounsfield unit(HU)値を用いた骨粗鬆症判定の有用性について検討した.</p><p>対象と方法:対象は2019~21年に当院で腰椎CTとDXAによる骨密度測定の両検査を6ヶ月以内に受けた138例.3機種のCTで撮影した腰椎CTを用いてT12-L4の椎体海綿骨HU値を測定し,椎体HU値とDXA T-scoreや脆弱性骨折の有無との関連を調査した.更に骨粗鬆症(T-score≦-2.5)の判定閾値や脆弱性骨折ありの判定閾値についてROC曲線を用いて検討した.</p><p>結果:椎体HU値と腰椎・大腿骨近位部T-scoreは相関関係にあり,脆弱性骨折を有する患者では有しない患者と比較し椎体HU値は有意に低値であった.骨粗鬆症及び骨折ありの判定閾値は74.1と69.1であった.</p><p>結語:椎体HU値はDXA T-scoreと相関関係にあり,骨強度の術前把握に有用な指標である.</p>

収録刊行物

  • Journal of Spine Research

    Journal of Spine Research 15 (1), 3-12, 2024-01-20

    一般社団法人 日本脊椎脊髄病学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390298897680556672
  • DOI
    10.34371/jspineres.2022-0060
  • ISSN
    24351563
    18847137
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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