漢方薬の副作用に関する検討

書誌事項

タイトル別名
  • カンポウヤク ノ フクサヨウ ニ カンスル ケントウ

この論文をさがす

抄録

1989 年に小柴胡湯の副作用が発表されて以来,漢方薬による副作用が注目されているが,漢方の副作用に関する臨床研究は十分ではない。そこで漢方専門外来で漢方の処方を受けていた患者を対象に,副作用に関する後ろ向き調査を行った。対象とした 157 例では副作用は 9 例 ( 5.7 % )に認められていた。 内訳は胃腸障害 5 例,皮疹 2 例,肝障害 1 例,偽アルドステロン症 1 例で,副作用の発生率は過去の調査とほば同じであった。 このことから漢方薬の副作用は必す発生するという事実を前提に,漫然とした長期処方は避けるべきであると考えられた。 副作用早期発見にも役立つ漢方適正使用に関するガイドラインの作成が必要であると思われた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ