院内微生物検査室稼働開始前後の比較検討(単施設研究)

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タイトル別名
  • A comparative study before and after the start of the operation of an in-house microbiology laboratory (a single-center study)

抄録

<p>2019年8月より微生物検査の大部分を外部委託から院内実施に変更した。外部委託1年間と院内実施1年間の微生物検査に関わる項目を比較した。収支比率は101%から125%に増加した。総検体数は6,813件から6,821件とほぼ変化なし。喀痰培養検出菌数はmethicillin-resistant Staphylococcus aureus(MRSA)が147件から293件に増加した。尿培養検出菌数はAerococcus属が1件から33件に増加した。薬剤耐性菌検出数ではMRSAが230件から405件に増加した。薬剤感受性検査実施菌数では1菌種実施が1,674件から1,387件に減少した。血液培養比較では陽性率は11.9%から12.1%に増加,汚染率は2.8%から2.4%に低下した。血液培養陽性患者の院内死亡率は37.3%から32.6%に低下した。meropenemのantimicrobial use densityは0.77から0.76と低下,days of therapyは1.14から1.09へ低下した。検体到着から最終報告までの日数では血液培養以外の検体は4.00から4.16と延長,血液培養陽性検体は8.00から4.97と短縮した。微生物検査院内化は検査結果の迅速報告や検査精度の向上だけでなく,検査室の収益性,患者の生存率,他部署でのコスト削減にも貢献することに期待できる。</p>

収録刊行物

  • 医学検査

    医学検査 73 (1), 106-114, 2024-01-25

    一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390298919731047680
  • DOI
    10.14932/jamt.23-56
  • ISSN
    21885346
    09158669
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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