自然消退した皮膚コレステリン肉芽腫の 1 例

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タイトル別名
  • A Case of Cutaneous Cholesterol Granulomas with Spontaneous Regression
  • シゼンショウタイシタ ヒフ コレステリン ニクゲシュ ノ 1レイ

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抄録

<p>55 歳,女性。初診の 3 週間前に鼻根部左側の硬結に気付いた。少しずつ増大したため同月当科を紹介され受診した。鼻根部左側に表面常色,小指頭大の弾性硬の硬結を認めた。生検では表皮に変化はなく,真皮中層~深層から皮下に及ぶ結節性~びまん性に肉芽腫性病変を認めた。内部には笹の葉状の裂隙を形成し,それを取り囲むように組織球を主体とするリンパ球などの炎症細胞の浸潤を認めた。皮膚コレステリン肉芽腫と診断した。生検 1 週間後の再診時には鼻根部左側の硬結はほぼ消退していた。コレステリン肉芽腫は耳鼻科領域での報告が多く,皮膚科領域では報告数が少ない。自験例を含めた報告例の集積から鼻根部に生じた場合は自然消退する可能性があるため,経過観察してもよいと考えた。</p>

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 85 (6), 460-462, 2023-12-01

    日本皮膚科学会西部支部

参考文献 (3)*注記

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