小児尺骨鉤状突起のosteochondral flap fractureから肘関節拘縮に至った1例
書誌事項
- タイトル別名
-
- Pediatric osteochondral flap fracture of the coronoid with elbow stiffness: a case report
この論文をさがす
説明
小児肘関節周囲骨折の中でもosteochondral flap fractureの報告は少ない.13歳男児が,右肘関節伸展位で転倒した際に手をついて受傷し,同日当科を受診した.右上腕骨内側上顆骨端線損傷と判断されるも,肘自動屈曲不能で伸展位で外固定されていた.除去後も可動域が改善せず,受傷4週過ぎに専門外来を受診した.右肘関節可動域は他動屈曲10°伸展10°と拘縮が生じつつあり,単純X線での腕尺関節亜脱臼,CTでは尺骨鉤状突起骨折と肘頭窩内側に剥離骨片が判明した.MRIで肘頭窩内側に滑車前方から連続する軟部組織塊があり,尺骨鉤状突起のosteochondral flap fractureを疑い,受傷5週過ぎに肘内側アプローチで関節授動術を行った.肘頭窩内の瘢痕組織と癒着した後斜走靱帯を切除することで,関節適合性は改善した.術後6か月には自動屈曲135°伸展 -5°まで改善した.
収録刊行物
-
- 日本肘関節学会雑誌
-
日本肘関節学会雑誌 30 (2), 52-55, 2023
日本肘関節学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390298975427000192
-
- ISSN
- 24342262
- 13497324
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可