骨盤部腸管外ガスを伴った壊疽性胆囊炎の1例

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タイトル別名
  • A Case of Gangrenous Cholecystitis with Extraluminal Air Confined to the Pelvic Cavity
  • コツバンブ チョウカン ガイ ガス オ トモナッタ エソセイ タンノウエン ノ 1レイ

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抄録

<p>症例は90歳,女性。自宅で倒れているところを発見され,当院に救急搬送された。意識障害があり,腹膜刺激症状は認めなかった。CT検査で急性胆囊炎の所見のほか,骨盤部に限局した腹腔内遊離ガス像,および腸間膜内,後腹膜にわたる広範なガス像を認め,下部消化管穿孔を疑い緊急開腹手術を施行した。開腹すると骨盤内に混濁腹水,気腫がみられるものの明らかな消化管穿孔は認めなかった。胆囊は壊疽性胆囊炎を呈しており,胆囊摘出術を施行した。術後は敗血症性ショックと播種性血管内凝固を併発したが,術後36日で退院した。胆汁培養ではガス産生菌であるClostridium perfringens が検出された。病理組織学的検査では胆囊壁に気腫性変化を認めた。骨盤部に腸管外ガスを認めた胆囊炎の報告例は少なく,文献的考察を加え報告する。</p>

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