Characteristics of Newly Approved Drugs in Japan and/or the United States from 2001 to 2020 Based on Discovery Research by Academia

  • OSAKABE Taisuke
    Daiichi Sankyo Co., Ltd. Research Institute of Pharmaceutical Sciences, Musashino University
  • NAGAI Naomi
    Research Institute of Pharmaceutical Sciences, Musashino University

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抄録

<p>目的:近年,創薬環境の変化に伴い,アカデミア創製医薬品が注目されている.本研究では,最近20年間に日米で承認されたアカデミア創製医薬品の特徴を調査し,現状の理解と開発促進に資する取り組みについて検討する.方法:本研究では,2001年から2020年までに日本または米国で承認されたアカデミア創製医薬品の情報を網羅的に収集し,その特徴を分析するとともに,国間の類似性および違いを考察した.結果:最近20年で承認されたアカデミア創製医薬品は両国で合わせると73製品,米国で68製品,日本で47製品,両国で承認されたのは42製品であった.さまざまなモダリティの医薬品が継続的に両国で承認されており,最近5年間ではバイオ医薬品が増えていた.これらの医薬品は主に治療目的であり,6割以上で何らかの優先審査を受けていた.初回適応症はさまざまな疾患領域にわたっているが「悪性新生物」や「内分泌,栄養および代謝疾患」が多かった.日本と米国で承認されているアカデミア創製医薬品において,医薬品を創出したアカデミアおよび初期開発を担当した会社の所在地は米国が7割を占めていた.米国で承認され日本では開発がされていないものは17製品あった.一方,日本のみで承認された5製品は,Borofalan以外いずれも米国で開発がされていた.結論:近年,日本および米国で承認されたアカデミア創製医薬品は,がんや希少疾患治療薬が多く,バイオ医薬品が増加している.日本でも米国のようにアカデミア創製医薬品を増やすためには,十分な研究開発費の投資および強力なR & Dエコシステムの確立,そして,アカデミアから臨床開発を担当する会社への橋渡しが重要である.</p>

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