子どもの性別に影響を与える環境要因

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抄録

子どもの性別について,受精時における性比を一次性比という.この時点では男児の方が多く1.1~1.7(男児/女児)とされているが,妊娠の経過に伴って男児の数が減少し,二次性比すなわち出生時の性比(以下,出生性比という)は1.05程度となることが知られている.厚生労働省「人口動態統計」によると,日本の出生性比はおおむね1.05~1.07で推移している.出生性比については,父母の年齢が若いほど,出生順が早いほど高くなることが知られているが,その他にも母体へのストレス,性交の頻度やタイミング,薬剤の使用,気温など様々な環境要因の関与が報告されている.本稿では,COVID-19のパンデミックがイングランドとウェールズにおける出生性比に与えた影響を調査した報告1)を中心に,出生性比に関わる環境要因について最近の報告を紹介する.<br>なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.<br>1) Masukume G. et al., PeerJ, 11, e14618(2023).<br>2) Bruckner T. A. et al., BMC Public Health, 10, 273(2010).<br>3) Inoue Y., Mizoue T., Am. J. Hum. Biol., 34, e23750(2022).<br>4) Tatsuta N. et al., Sci. Total Environ., 817, 152726(2022).<br>5) DeVilbiss E. A. et al., Am. J. Epidemiol., 192, 587-599(2023).

収録刊行物

  • ファルマシア

    ファルマシア 60 (2), 154-154, 2024

    公益社団法人 日本薬学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390298997211629568
  • DOI
    10.14894/faruawpsj.60.2_154
  • ISSN
    21897026
    00148601
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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