創薬研究を加速するペプチドエンコードライブラリーの開発

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抄録

低分子創薬研究において,膨大な化合物ライブラリーからヒット化合物を迅速に見いだすことは重要である.近年,DNAタグを用いるDNAエンコードライブラリー(DNA–encoded library: DEL)が一般的な手法になりつつある.DELを用いたスクリーニングは,DNAタグを付した化合物ライブラリーの混合物と標的タンパク質との結合試験,DNA増幅,シーケンシングによって標的タンパク質と結合したヒット化合物を簡便に同定できる.一方,DNAの化学的不安定性のためライブラリー合成に使用できる反応条件に大きく制限を受けることや,DNA結合タンパク質への適応が困難であることなどの課題が挙げられる.Rösslerらは,これらの課題を克服しうる次世代のライブラリー技術として,ペプチドエンコードライブラリー(peptide–encoded library: PEL)を開発したので,紹介する.<br>なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.<br>1) Kleiner R. E. et al., Chem. Soc. Rev., 40, 5707–5717(2011).<br>2) Rössler S. L. et al., Science, 379, 939–946(2023).<br>3) Wysocki V. H. et al., J. Mass Spectrom., 35, 1399–1406(2000).

収録刊行物

  • ファルマシア

    ファルマシア 60 (2), 149-149, 2024

    公益社団法人 日本薬学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390298997211635584
  • DOI
    10.14894/faruawpsj.60.2_149
  • ISSN
    21897026
    00148601
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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