スギ同齢単純林における林木の直径成長パターンと空間分布との関係

書誌事項

タイトル別名
  • Relationship between diameter growth pattern and spatial distribution in an even-aged pure stand of Japanese cedar (<i>Cryptomeria japonica</i> D. Don)
  • スギ ドウレイ タンジュンリン ニ オケル リンボク ノ チョッケイ セイチョウ パターン ト クウカン ブンプ ト ノ カンケイ

この論文をさがす

抄録

<p>小澤瑞樹・井上昭夫:スギ同齢単純林における林木の直径成長パターンと空間分布との関係,森林計画誌57:3~13,2023 林木の直径成長パターンと空間分布との関係を定量的に解析した。約50年生のスギの同齢単純林において,立木位置が記録された後,196本のスギが伐採され,胸高位置での年輪が計測された。各個体の直径成長に12種類の成長関数をあてはめたところ,Richards関数がもっとも良く適合した。Richards関数のパラメータをもとに階層的クラスター分析を行った結果,全個体を2つのクラスに区分することが最適と判断できた。クラス間でRichards関数のパラメータを比較した結果,これらのクラスは直径成長パターンの異なる早生木と晩生木の集団として定義できた。直径成長パターン(早生木と晩生木)と伐採時点での直径サイズ(大径木と小径木)をもとに全個体を4つのクラスに区分し,L 関数を用いて林木の空間分布を解析した。その結果,(1)早生の大径木が一様分布する中,その他の個体が早生の大径木と排他的に分布すること,(2)晩生の大径木と晩生の小径木は同所的に集中分布することが示された。これらの結果は,林木の空間分布を考慮した林分の成長予測において有用だと考える。</p>

収録刊行物

参考文献 (31)*注記

もっと見る

キーワード

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ