河道内植生の伐採による日本全国の潜在的な洪水被害軽減の評価

  • 柳原 駿太
    東北大学大学院工学研究科土木工学専攻
  • 池本 敦哉
    東北大学大学院工学研究科土木工学専攻
  • 風間 聡
    東北大学大学院工学研究科土木工学専攻
  • 呉 修一
    富山県立大学工学部環境・社会基盤工学科
  • 藤下 龍澄
    富山県立大学大学院工学研究科環境・社会基盤工学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • NATIONWIDE EVALUATION OF POTENTIAL FLOOD DAMAGE REDUCTION BY RIPARIAN VEGETATION REMOVAL IN JAPAN

抄録

<p> 本研究は,日本全域における河道内植生の伐採による潜在的な洪水被害軽減を把握することを目的に,衛星画像から算出した正規化植生指標による河道の粗度係数の推計,洪水氾濫解析に基づく被害額計算を行い,植生伐採前後の洪水被害額の変化を評価した.Strahlerの河道位数が4以上の河道の植生を伐採した場合,日本全国の被害額軽減率は1.3%と推計された.被害額軽減率が高い一級水系は順に,関川水系(16.3%),十勝川水系(14.7%),大分川水系(13.6%),天神川水系(11.7%)および小矢部川水系(10.9%)と推定された.植生伐採の実施区間に応じた洪水被害軽減も併せて評価した.その結果,Strahlerの河道位数が5以上の河道の植生伐採による洪水被害軽減効果は,Strahlerの河道位数が4以上の河道の植生伐採による洪水被害軽減効果の8割程度であることが示された.</p>

収録刊行物

参考文献 (15)*注記

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