鹿児島県産スゲ属(カヤツリグサ科)の2新種,サツマセンダイスゲおよびカノヤスゲ

書誌事項

タイトル別名
  • Two New Species of <i>Carex</i> (<i>Cyperaceae</i>), <i>C</i>. <i>satsumasendaica</i> and <i>C</i>. <i>shimizui</i>, from Kagoshima Prefecture, Japan
  • Two New Species of Carex (Cyperaceae), C. satsumasendaica and C. shimizui, from Kagoshima Prefecture, Japan

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説明

<p>鹿児島県からカヤツリグサ科スゲ属ヌカスゲ節の2新種,サツマセンダイスゲ(新称)Carex satsumasendaica Okih.Yano, Katsuy. & W.Ohnishi およびカノヤスゲC. shimizui Okih.Yano, Katsuy., W.Ohnishi & T.Hoshinoを記載した.</p><p>サツマセンダイスゲは菱形でくびれがある痩果を持つ点で,タシロスゲC. sociataやツクシスゲC. uberに似るが,タシロスゲとは基部の鞘が淡い褐色で,花穂は1節に1つつき,雌花穂は細い円柱形でやや疎花である点が異なり,ツクシスゲとは苞葉がトゲ状,花穂は離れてつき,雌花穂は細い円柱形,雌花の鱗片に短い芒がある点で異なる.染色体数2n = 62.</p><p>カノヤスゲは,未記載種として和名のみが知られていたが,頂部の雄花穂が濃茶色,果胞は有毛,痩果は楕円形から卵形で頂部に環状付属体のある点で,広義のヒメカンスゲ C. conica s.l(.ヒメカンスゲ var. conica,ウスイロヒメカンスゲ var. pallescens,トカラカンスゲvar. scabrocaudataを含む)やオオシマカンスゲC. oshimensisに似るが,広義のヒメカンスゲとは鱗片に長い芒があり,果胞の嘴が長い点で異なり,オオシマカンスゲとは果胞の嘴が長く,花穂が細い点で異なる.染色体数 2n = 38.</p>

収録刊行物

  • 植物研究雑誌

    植物研究雑誌 99 (1), 16-24, 2024-02-20

    植物研究雑誌編集委員会

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