精神障害の労災認定の基準に関する専門検討会報告書のポイント

DOI
  • 西川 聡子
    厚生労働省 労働基準局 補償課 職業病認定対策室

書誌事項

タイトル別名
  • The points of the expert meeting report about the approval standard of mental disorder as industrial accident

抄録

<p>精神障害の労災認定の基準に関する専門検討会報告書は,精神医学,法律学等の専門家が,精神障害の労災認定基準について最新の知見を踏まえて検討し取りまとめたものである.</p><p>報告書のポイントの1点目は,認定基準に定める「業務による心理的負荷評価表」について,「顧客や取引先,施設利用者等から著しい迷惑行為を受けた」(いわゆるカスタマーハラスメント)及び「感染症等の病気や事故の危険性が高い業務に従事した」の出来事を追加する等の見直しを行うことである.2点目は,精神障害の悪化前おおむね6か月以内に「特別な出来事」がない場合でも,「業務による強い心理的負荷」により悪化したときには,悪化した部分について業務起因性を新たに認めること,3点目は,医学意見の収集方法を効率化することである.</p><p>厚生労働省では,この報告書を受けて認定基準を改正し,業務により精神障害を発病された方に対して,一層迅速適正な労災補償を行う.</p>

収録刊行物

  • 産業精神保健

    産業精神保健 32 (1), 75-78, 2024-02-20

    一般社団法人 日本産業精神保健学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390299207438684672
  • DOI
    10.57339/jjomh.32.1_75
  • ISSN
    27581101
    13402862
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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