前方アプローチの斜角筋間腕神経叢ブロックでの横隔神経麻痺の発生頻度―胸部X線での評価―

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タイトル別名
  • Phrenic nerve palsy after ultrasound-guided interscalene brachial plexus block with anterior approach

抄録

<p>【目的】前方アプローチによる斜角筋間腕神経叢ブロック(ISB)における横隔神経麻痺の発生頻度を術後の胸部X線で評価した.本研究は後ろ向き研究である.【方法】超音波ガイド下で前方アプローチISB単独で肩関節鏡手術を行った症例のうち,局所麻酔薬として1%メピバカイン10 mlと0.75%ロピバカイン10 mlを用いた125例を対象とした.C5,C6神経根を中心に前方アプローチで神経ブロックを行った.術後に最大呼気と最大吸気で胸部X線を撮影し,術側の横隔膜高位の違いが1椎体未満であるものを横隔神経麻痺と定義して横隔神経麻痺の発生頻度を調査した.横隔神経麻痺無し群と横隔神経麻痺有り群の2群に分け,手術時年齢,BMI,麻酔導入に要した時間,手術時間,神経ブロックの有効度と成功率を比較した.【結果】術後の横隔神経麻痺は125例中42例に発生しており,発生頻度は33.6%であった.手術時年齢は横隔神経麻痺有り群で有意に高かったが,その他の項目には群間の差はなかった.【結論】前方アプローチの腕神経叢ブロックでの横隔神経麻痺の発生頻度を術後の胸部X線で評価したところ,33.6%に横隔神経麻痺が発生していた.</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390299318830005248
  • DOI
    10.11321/jjspc.23-0029
  • ISSN
    18841791
    13404903
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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