同側腋窩に領域再発した乳腺悪性葉状腫瘍の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Malignant Phyllodes Tumor of the Breast with Regional Recurrence in the Ipsilateral Axilla
  • ドウ ガワエキカ ニ リョウイキ サイハツ シタ ニュウセン アクセイ ヨウジョウ シュヨウ ノ 1レイ

この論文をさがす

説明

<p>症例は52歳,女性.右乳腺葉状腫瘍の診断で乳房部分切除術を行い,術後診断は悪性葉状腫瘍であった.初回手術から8カ月後に乳房内再発をきたし乳房切除術を,乳房切除術から7カ月後に局所再々発をきたし腫瘍摘出術を実施し,術後診断はいずれも悪性葉状腫瘍だった.腫瘍摘出術から9年5カ月後(初回手術から10年8カ月後),右腋窩腫瘤が出現した.画像上は内部に広基性充実性部分を伴う嚢胞性病変で,穿刺吸引細胞診で組織型を確定できない悪性細胞を認め,葉状腫瘍の再発を疑い,腫瘍摘出術を行った.病理組織学的検査の結果,悪性葉状腫瘍と診断した.腋窩腫瘍摘出後1年を経過して再発は認めていない.長い無病期間後の再発であること,腋窩腫瘍の局在が深胸筋膜より浅い層に存在したことより,乳腺悪性葉状腫瘍が腋窩異所性乳腺から異時性発生したと考えられ,本邦に同様の報告はなく,極めて稀な症例である.</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ